上場廃止

一般企業の上場廃止が最多ペースで進んでいる。
上場経費が高いので、長期的な成長がないと、上場している意味がないのだ。
現在、金利が安く、資金調達が、株式市場でなくとも調達しやすい事もある。
最大の理由は、もの言う株主からの圧力が嫌だからだろう。
成長率、配当が高くないと、買収、つまり、乗っ取られてしまうのだ。
資本の論理よりも、家族経営を続けたいとの願望が高いわけだ。
経営者とは、それほど、魅力的な職業なのだろうか。
介護事業で、上場企業が生まれて来たのは、介護保険が誕生し、マーケットが誕生して以来だ。
株式会社でも、事業が許され、少子高齢化で、マーケットの成長が保障されていると考えられたからだ。
しかし、もう、将来の高齢者の絶対数は、増えない。
高齢化比率は高まっても。
なのに、高齢者介護施設は、まだまだ増え続けている。
お客はいても、介護サービスをする労働者がいない。
介護保険が誕生して25年。
このマーケットも、これからはブルーオーシャンからレッドオーシャンになる。
下り坂のマーケットで、倒産、閉鎖も増えて来た。
成長ありきの上場企業も、厳しさが予想される。
企業オーナーはわかっているのだ。
設立者だから。
施設間競争も厳しい。
言わずもがな、人手不足。
介護事故、訴訟も多い。
今のうちに株を売ってしまおう、と考えるのだ。
上場企業の中には、成長マーケットを求めて、中国に老人ホームの進出を目指すところも出てきた。
でも、介護は、文化。
日本の文化と介護保険に基づく、日本の老人ホームが、外国で成り立つはずがない。
実際、日本の老人ホームの企業が、外国で成功しているようには見えない。
日本のホテル、レストランですら、外国での存在は見えない。
医療と、介護と、保育は、たいへんドメスティックな産業なのだ。
実際、大手老人ホームの企業から、上場廃止してファンドに売却してしまった。
湖山Gは、殆どが、社会福祉法人と持分のない医療法人。
元々、お国の財産。
だから、私は、この事業は、お国に使える社会保障事業だと思っている。
私達は、準公務員なのだ。
身の振り方にも、社会制と倫理規範が求められる。
やがて、古希を迎える泰成君も、今や、欲望のままに行動しても人の道に外れるような心配はない。
七十にして、矩を超えず。である。
少し、悲しい。
血糖175 湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 湖山泰成