街の色

久しぶりに、銀座の新しいビルの新しいレストランで、会合があった。
夜の会合は、本当に久しぶり。
銀座の年配のお歴々が集まっている。
会場のレストランに、感じる事があった。
新しいファッションビルの上にあり、とびきりおしゃれな空間。
天井も高い。
小さな結婚式場もあった。
フランス料理のはずだが、ヌーベルキュイージュを思いだすような、無国籍モダン料理。
イタリア料理っぽい。
ワイングラスにワインの瓶から注がれるのは、渋みのある烏龍茶だ。
値段を聞いたら、1本5000円だった。
ワインと同じか。
当日の会費は、アルコール有りのコースとノンアルコールのコースと値段が違った。
飲まない会員が増えたのだろう。
ありがたいのか、侘しいのか。
会場で見る人は、懐かしい先輩の方々。
それでいて、昔、深夜に集まった、青山、赤坂のレストランの雰囲気だ。
そこは、ファッショナブルなお金持ちの若い男女が集まる場所だった。
でも、今日は、年配の銀座のお客集。
そこが、アンバランスな異空間に見えた。
アフターコロナは、街の雰囲気が変わった。
街並みの客層も変わった。
実は、銀座は、他の街よりも、1番早く客層が変わる。
良く言えば、銀座は、全国、いや、世界から人が押し寄せる。
その時代の寵児が、銀座を目指す。
私にとって、子供の頃から懐かしい老舗のお店の雰囲気ではない。
20年前の青山・赤坂・六本木のムードだ。
街は変わる。
成長も、発展も、老いもある。
でも、銀座は、客層が若返っているように見える。
青山・六本木にいた人が、銀座に来ているのだ。
青山・六本木のお客も年相応に、銀座を目指して来たのだと思う。
10年前くらいから、浅草のお客が、上野に流れて来たと感じた。
上野の美術館に、孫を連れた老人を見つけた時に思ったのだ。
そして、日本橋が、上野のようになった。
次は、京橋が、日本橋のようになった。
新しいビルに出展するお店と、その客を見て、そう分析した。
そして、我が銀座はどうなったかというと。
インバウンドで、中国から韓国へ、そして、今はアメリカ・欧州からのお客が増えたように見える。
お店も、カジュアルに、若々しく。
欧州のブランドビルは、銀座の街並みに溶け込み、自然になった。
街の色は、時代と共に変わっていく。
私の思い出の銀座はどうなるのだろう。
馴染みの、老舗のお店が懐かしく、また、現状に不安になった。
新しい銀座は、まだ、私には馴染まない。
老舗らしい、老舗のお店を回ってみようと思う。
結局は、美味しいものを食べたいだけなのかもしれないが。
自分の味覚が変わったか、お店の味か変わったか試してみたい。
銀座で老いていけるのは、幸せな事だと思う。

パルスオキシメーター 98・98・99
体温36.7 血糖161

宴会の翌朝 代表 湖山 泰成

【銀座湖山日記】

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銀座湖山日記

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