毎日牛乳

泰成君は小学生、1年3組13番。
入学の初日の給食は、カレーと牛乳。
カレーは大人気だったが、牛乳は脱脂粉乳。
これは、不味くて、飲めない女の子が、泣いて教室に残されていた。
この日は、NHKの取材カメラが教室に入っていた。
前方の席に座る泰成君は、お腹が満たされたせいか、思いっきりあくびをした。
その瞬間を、アップでその日の夕方のニュースで全国放送された。
幼稚園の時に、NHKのお母さんと一緒と言う番組に、母と一緒に出演したこともあったので、テレビ出演は人生2度目になる。
きっと、テレビ映りが良かったのだろう。
その頃は。
給食当番は、小学生がする。
日本の小学校の特徴だ。
白衣や頭に三角巾をしたり、マスクもつける。
でも、マスクをしても脱脂粉乳の匂いはきつく、当番は辛かった。
その脱脂粉乳は、3年くらいから、三角形の紙パックの牛乳に変わった。
ストローで飲む紙パック牛乳。
小学校独特だったと思う。
自宅では、瓶に入った牛乳が毎日、配達されていた。
そして、学校給食も、6年生の頃には、瓶牛乳になった。
その頃だったろうか、瓶のヤクルトも、プラスチックの容器に変わった。
そのヤクルトの瓶を製造していた会社の息子がクラスにいたので、良く覚えている。
瓶容器が、紙パックとストローに変わっていく。
瓶容器は、その後の回収も、廃棄も面倒なので、やむ負えない。
でも、お菓子の箱や、お茶の金属の筒、同様に、私の世代には、想いに残る。
教室では、牛乳の瓶で、一輪挿しをした事があったように思う。
世代で消えていく風景の記憶。
私の記憶には、何が残っているのだろう。
今でも、毎朝、薬を、牛乳1杯で飲む。
コンビニで買って来た、大型紙パックだ。
捨てるのに便利なので、それで不満はないのだけれど。
子供の頃の教室の窓から、夕日を思い出すような気分だ。
泰成君の今朝は。
血糖200 今朝はスーパーのおでん。
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 湖山泰成