人生の味
お酒を一切やめてから、味覚が変わった。
甘い物が美味しい。
酒は我慢できても、甘い物に目がなくなった。
晩年の父とそっくりだ。
アンコの饅頭に、チョコレート。
なんと情けない。
歯も弱くなって、羊羹やゼリーを好む。
酒豪だった若い頃には、考えられなかった。
甘い物を食べる人を馬鹿にしていた。
子供か老人かと。
その頃、好きだったのは、濃い醤油味の煎餅。
あるいは、塩味の薄焼き煎餅。
ところが、今は、煎餅はしゃぶるように、歯をかばって食べる。
情けない。
浴びるように飲んでいたコーヒーも、富士のお茶か紅茶。
毎朝、ポット一杯分を自分で入れて、冷蔵庫で冷やして置く。
チョコレートは、ビタースウィート。
ブラックより、口に合う。
人生の味とは。
残念ながら、パフェの味ではない。
大人の味は、シシャモのハラワタの味だ。
人生の味は、ほろ苦いのだ。
さあ、冷蔵庫に、ジンジャエールも冷やしてある。
朝風呂の味でもある。
末期の水の味は、如何な物となるであろうか。
最後は、焼酎芋人を飲ませて頂きたい。
能登は雪 血糖176
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 湖山 泰成