非常時のリーダーシップ

能登半島へ、復興支援に行っていた第一陣メンバーが帰って来た。
第二陣は、来週から、冷凍食を300食搭載した、冷凍庫特別車両カートで、半島に向かう予定である。
第一陣のリーダーは、銀座医院の診療課長である。
帰宅してからの報告の電話は、本当にホッとしたようであり、また、任務を果たして来た事に、充実感を得た来たようだった。
彼は、避難所に関わらず、銀行や役所や様々なところに挨拶して来た。
地域状況を把握するだけではなく、今後3年は続くであろう復興支援体制を構築する為のネットワークづくりを始めている。
銀行での話が印象的だった。
銀行に住民が詰めかけたが、それは、お金を引き出す為ではなく、箪笥預金を入金する為の人ばかりだった。
防犯上心配だったのだろう。
被災地の商店では、もう、商品はなく、お金を使える店がなくなっていたのだ。
被災地は、非資本主義である事には間違いない。
新社会主義社会の顕現である。
必要な物は、貨幣なく供給されるのなら、共産主義だろうか。
外部からの民間の復興支援者は、レンタカーで、宿泊場所から、片道2時間かけて、通う状態だ。
これからは、キャンピングカーで馳せ参じる事が、当たり前になる。
他に気になった事は、未だ、現地の行政の連絡網も、不十分らしい。
DMATで現地に行った医師がそう言っていた。
日本は万事縦割り平時体制。
現場からの下からの報告が上がらないと、上からの指示が遅くなるのだと思う。
現場でのチームワークと、上からのリーダーシップ。
官邸から、知事室からの発信が、もっとあっても良いの思うのだが。
戦闘現場の兵卒が、難儀している。
とにかく、上下水道と道路の復興が進まないと、支援の手は届かない。
何故、初期支援で、空から海からの大型搬送ができなかったのか。
今回は、陸軍しか動いていないようだ。
戦略は、陸海空の三位一体で考えるのが常識だ。
自衛隊は、国防の為で、災害復興は、その次なのは判るが。
国防の為にも、道路、インフラ工事の為の工兵隊を組織して欲しい。
避難所は、戦闘現場のベースキャンプだと思う。
ボランティアの人力だけでは、消耗戦になる。
半島と言う地勢は、東日本の時とは、大分違う。
そんな事は、行政や自衛隊の調査報告を待たなくても、わかる事だろう。
現地の情報や報告がなくとも、最悪に備えて、事前に、組織を動かすのが、リーダーシップの筈だ。
経営も同じだ。
医療介護のマーケットにも、大地震が起きると予想している。
ない事を祈るが、ある事を前提に、湖山Gの経営体制を変える。
医療介護保育は、明らかに下り坂の局面に入った。
登山で、登り道の時は、先頭は、ナンバー2に任せて、隊長は、最後尾を務める。
でも、雪や霧で道が不明の時の下り坂は、経験のある隊長が、自ら先頭を行く。
そう教わったが、全てのリーダーシップにも、通づると思う。

血糖167 やっと体は平時になったらしい。

戦術は戦略を越えられない 戦略家 湖山G代表 湖山 泰成

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