洋画も邦画も

泰成君は、ランドセルを背負って、淀川長治の映画教室に通っていた。
当時の淀長先生の話は、イタリア映画とフランス映画しかなかった。
邦画も、ハリウッドも、話には登場しなかった。
それらは、テレビの日曜洋画劇場で観た、勉強した。
雑誌も、映画の友、スクリーンなど洋画専門。
でも、洋画、邦画と言うジャンル分けは、日本独特だったのかもしれない。
小学生の頃は、母に映画館に連れて行って貰った。
人生で、唯一、1回だけ妹と行った映画は、ゴジラ対キングゴジラだった。
小学校3年生だったと思う。
10代は、スパイ、アクション映画全盛。
20代からは、世界中の全方位鑑賞。
ジャンルにも、監督、役者にも拘らず、とにかく刺激的で、新しい世界を見せてくれる映画を漁るように観て来た。
新しい視点、価値観、世界観を映画に求めた。
近年、コロナや、アメリカの映画界のストライキの影響で、ハリウッド大作は激減し、その分、カナダや英国制作の映画が増えた。
自分は、最近、邦画を観る事が続いている。
何故だろうか。
日本お得意のアニメだけではなく、真向勝負の映画が日本でも制作されるようになったからだ。
ハリウッド制作、真田広之プロデュースの「SHOGUN 将軍」の成功も背中を押してくれたと思う。
日本文化で、世界に通用する映画、ドラマの制作をしようと。
「国宝」「宝島」などがそうだ。
2字漢字が、日本的で、当たるらしい。
必要なのは、莫大な資金。
お金をかけないと、世界に配給できるような時代性と完成度の高い名画は出来ない。
日本の大手会社も、洋画だけではなく、日本国内映画の制作に力を入れるようになった。
でも、それは、日本国内マーケットのみ対象ではないと、言うだけだ。
どこの国の、どこをロケ地にしようが、世界に求められる楽しい映画を作るだけだ。
40年も前に、007の撮影を銀座に誘致しようと思ったが、香港に行ってしまった。
日本は、撮影規制が厳しい。
会社に莫大な資金を映画制作に賭けてもらう為には、事業として成功してもらわねばならない。
赤字では、次の制作は無い。
映画のチケットを買って、映画館に通って、新作を観る。
これは、映画ファンの責任である。
私は、日本一の映画ファンを目指して、今週も映画館に通う。
クーラーも効いているし、最近のポップコーンは美味しくなった。
是非、皆さんもお試しくだされ。

血糖103 湖山代表 湖山泰成

銀座湖山日記

Posted by shimada