流通問題
通販世界大手が、日本で調剤薬局を開くとの話は、難しくなったらしい。
薬を配達する宅急便業者が、当日配達はできないと断ったようだ。
これは、医師看護師不足だけでなく、あらゆるサービス業、その中でもトラック運転手の不足が問題となる。
働き方改革のせいである。
この働き方改革は、正しいのだろうが、現実的に、社会サービスを維持できるのだろうか。
事業者は、倒産せずに済むのだろうか。
病院も流通業者も。
人手不足で、給与は上がるだろうが、職場は減る。
インフレで、昇給分は意味がなくなる。
家庭で家族団欒や、旅行の時間が増えるだろうか。
視点を変えて考えてみたい。
医療介護業界でいえば、人手不足の為に、紹介手数料、派遣経費が増えて、経営を圧迫している。
派遣の増えた業界は、利益が派遣会社に持っていかれる。
また、習熟者が職場に育たない。
マニュアルで、派遣パートで成り立つサービス業もあるだろうが、医療介護は違う。
派遣事業は、法律で制限を受けていた。
大企業、大工場は、社員の退職金を抑える為に派遣社員を望んだのだろう。
不況の時の解雇を容易にする為でもあったろう。
でも、医療介護業界に、派遣を許したのは、長期的には、誤りだったと思う。
工場や、スーパーとは違う。
医療は、派遣でチームは作れない。
職員の技量は習熟しない。
50年前、アメリカにおいて、大病院において、看護師の殆どが、フィリピンからの移民者で、且つ派遣という時代があった。
その為に、病院の殆どが、経営的に成り立たなくなった。
その後、業界全体の在り方が変わり、やがて、是正されていったと聞く。
日本も同じ間違った道を辿っているのだろうか。
医療福祉業界の民生化と産業化は、職員の教育的視点と、生活安定化の問題で考えると、悩み多い。
働き方改革の流通問題は、インフラだけに、社会的影響は大きい。
医療福祉業界はどうあるべきか、私にもわからない。
現場にしか答えは見つからない。
私は、今日は、数年ぶりに、瀬戸内の島に飛ぶ。
施設のスタッフに、会って聞いてみたい。
瀬戸内の日差しの強さを、思い出した。
パルスオキシメーター 97・98・97
体温36.4 血糖181
旅する経営者 代表 湖山 泰成