世代の映画
泰成君の中学校は、赤坂にあって、日本で唯一学生運動が起きた学校である。
ベトナム戦争反対、沖縄返還運動で、学生達は社会で暴れていた。
全学連世代が、世を騒がせ、大学を壊し、デモを繰り返していた時代。
中学生の泰成君は、提灯を持って、ベトナムの平和を祈る公園の集会に参加した。
高校も、学生運動の有名な学校だったが、入学した頃は、その残火しか感じられなかった。
社会を変えようとする若者の暴力的行動を、いつも一つ下の世代の立場で見ていた。
我が身を投じて、燃え尽きる事も、傷つく事もなかった。
ただ、炎上し、世間から消えて行く純心な若者、先輩を沢山見て来た。
忘れたはずの、その時代の風景、をそのまま思い出させる映画を観た。
3時間は、長くはなかった。
その世代にしか、わからないその時代の雰囲気を、気分を、魂の高揚を思い出した。
スクリーンには、暴動を起こす市民の汗と怒りと涙と絶叫があった。
世代の映画と言うべきだろう。
沖縄は占領地だった。
沖縄は返還されたが、基地は残った。
今は、日本中が占領地だ。
戦後が消えていくはずの時代だった。
戦後は、姿を変えて戦前の時代として残っているのではないか。
軍靴の足音は、聞きたくない。
災害は、大地が起こすばかりではない。
人間が起こす戦争が、最大の災害なのだ。
戦争を知らない世代は、戦争に関係の無い世代ではない。
戦争を知らない世代が戦争を起こす。
宝島は、この世には見つからない。
ひょっこりひょうたん島は、どこに行った。
血糖213 根野菜スープ 焼売3つ 卵うどん 羊羹3分の1
湖山G代表 湖山泰成