危険な前受金システム
最近、脱毛クリニックの大手が、負債総額124億円で倒産した。
昨年は、銀座の名の付く同様のクリニックが、58億円で倒産した。
病院ではない、クリニックである。
何故、そんな額になるまで、クリニックがチェーン化できたのか。
それは、前受金システム、一括前払い方式の診療所だったからだ。
昔、駅前留学英語教室と宣伝していた大手英会話教室も、大型倒産となった。
サービスを提供する前に、総額を受け取るので、営業を頑張ると多額の資金が手元に貯まる。
そのお金で、多店舗展開が可能となる。
サービスの質を上げるより、宣伝で顧客を集める。
テレビ宣伝で有名な所ほど、突然の大型倒産となる。
ねずみ講とか、会員券販売とかのビジネスモデルに近い。
医療で、広告の派手なのは、自費の美容クリニック。
通常の医療保険では、広告宣伝費は出てこない。
美容、脱毛は、自費なので、単価を上げることもできるのだが、倒産する事業は、同様の大手チェーン同士の競争が厳しくなり、価格競争となる。
昔、大手牛丼チェーンが、価格競争をしていたのと同じだ。
昔、不動産バブル、リゾートバブルの時、会員券販売方式のゴルフ場やリゾートホテルが、皆倒産した。
広告販売経費に、お金が使われすぎたのだと思う。
無限にお客が増え続ける事はない。
同様なビジネスモデルに、終身利用権方式の老人ホームがある。
今では、入居補償金の償却が制限され、安全になったが、過去の不動産バブル崩壊の時は、老人ホームも多数倒産した。
マネーゲームに乗ってはいけない。
一日、一日の医療介護サービスで、料金を頂く。
私は、日銭商売に徹している。
一時に過剰に儲かって、身を滅ぼす経営者は多い。
そういう人が、浮かれて銀座に集まって来る。
不幸にも、私は、そういう成功者の凋落を沢山見てきた。
医療介護教育は、農業に似ている。
毎日毎日、田んぼの手入れが続く。
さあ、今日も働こう。
血糖150 今日は、東にも西にも出張する。師走は経営者も走る。
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 湖山泰成