パブリックアート
35年前の不動産バブルの頃。
パブリックアートが、日本に広がった。
全国の行政庁舎が、お城のように、巨大で立派に建てられた。
その巨大な吹き抜けの玄関ホールには、抽象画のような壁画が作られた。
ロビーには、巨大な彫刻が。
玄関先には、樹木や芝が敷かれる。
とにかく、金が掛かる程望ましいと、言わんばかりなバブリーな建物が全国に建てられた。
税金で。
ガラスとコンクリートの塊のピラミッド。
今では、考えられない。
でも、遺跡にでもなりそうなくらい、壮大さを競った。
その膨大な公共建築の費用の2パーセントを、アートに使うべきとの常識が生まれた。
公園にも、おしゃれな、ベンチや、休憩所、そして、彫刻というようり、立体アート。
コンテンポラリーアートと言う言葉も、その頃知った。
東京駅周辺の丸の内あたりの、街路には、さりげなく、アート作品が並んでいる。
こう言う道は、哲学の小径か、芸術の小径か。
最近の建築費の高騰は、あらゆる公共建築を不可能にしてしまった。
それは、病院や、介護施設や学校までも新築計画が頓挫している。
環境を良くするパブリックアートも備えた公共建築など、不可能にしてしまった。
ふるさと納税で、故郷の駅前に、パブリックアートを。
などと、銘打って税金を募る町も出て来るかも知れない。
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湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅理事
失われし言葉を探る 湖山泰成