建て替えかリニューアルか
電気代の高騰で、大型施設は、年間1000万円単位で経費が増えている。
そして、建物の建設も、工事単価が、3割以上上がって入札が落ちない。
東北の町立保育園も、建て替え計画が頓挫したままだと聞く。
東海では、特養ホームの入札が落ちない。
無理して、計画より高い単価で入札を落としたら、今度は、採算性が取れなくなり、融資を受けられなくなった法人があるようだ。
これでは、事業破綻するしかない。
30年前の不動産バブル崩壊の頃の再現だ。
当時、民間でありながら、贅沢な建物を作った事業者は、後に皆倒産した。
ホテル、リゾート、ばかりか、老人ホームまで。
ならば、現在に置いて、保育園や特養ホームは大丈夫か。
実は、収入が固定されているので、事業計画を過大に超えた経費は支払きれない。
あらゆる値段が上がっているが、その最たるものが、人件費と建築費。
電気代も食材も全てではあるが。
それでいて、来年度からは、医療介護単価は下がる。
介護保育は、行政の補助金で支えてきた。
財政難で、行政も、それどころではなく、民活に頼らなくてはならないのだが、介護も保育も教育も、赤字では、民間は継続できない。
これからは、閉鎖される施設、倒産する法人も出て来るのではないか。
基本的には、社会補償事業は、補助金や公的融資がなくては成立しないのが、日本の制度の立て付けだ。
それなのに、今度は、デイサービスまで、総合事業として、地方自治体の税金で運営する政策らしい。
これは、無理だろう。
行政が予算措置を取っても、既に行政には、その人材も経験者もいない。
では、行政から請け負う民間事業者がいるか。
多分、利益が出ないので、いないのではないか。
この世界には、官と民の事業者がいるが、基本は、どちらも税金の補助金で支えられている。
教会やボランティアで支えられた19世紀とは違う。
日本の社会保障を支えると言う点では、増税もやむ終えないかと思う。
これからは、新築や建て替えが出来ず、リニューアルで継続する施設も増えるかもしれない。
下り坂の経済での、社会保障事業を根本的に考え直す時代が来たようだ。
子供も、老人も、働き手の成人も、全ての人口が減る。
改革案として、医師、看護師、介護福祉師、保育師などの職制の見直しは有効だと思う。
こここそ、法律を変える政治家の仕事の範疇なのだ。
最近、医療介護保育の現場が、世間に理解されてないと感じる事が多い。
所詮は、国民自身の責任なのだろう。
医療福祉も、成長発展から、明らかに事業再構築、事業縮小の時代を迎える。
登山は、登りより、下山の方が難しい。
足元に気をつけながら、前に進む。
パルスオキシメーター 97・98・97
体温35.9 血糖230
物価連動型血糖 代表 湖山 泰成