大作の時代

私は、映画「国宝」を3回観た。

邦画では、今年のナンバーワンだと思う。

近年の邦画は、漫画アニメ原作、テレビ番組、テレビ宣伝の上で、劇場上映となり、ヒット作品に育てる。

一度に、多量な劇場、スクリーンで一気に上映する。

このような、映画制作、宣伝、上映を、ブロックバスターと言う。

今は、どの映画館も、「鬼畜の刃」ばかりで、他の映画の上映ができないくらいだ。

「国宝」は、完成度が高い。

日本の本物の古典芸能に光を当てた。

歌舞伎の音楽。

役者が命懸け。

原作者は、歌舞伎の裏方を、1年半、自ら勤めたと言う。

監督の力量、意気込み。

遠くからの舞台撮影と、役者のアップを巧みに絡めた、素晴らしい、カメラワーク。

カット数が多い。

手間をかけているのだ。

欠点のない、完成度の高い、映画制作の教科書みたいな映画だ。

映画は、世界的に、大作ばかりで、本数は減っていると思う。

莫大な資金投入で、絶対ヒットさせる。

すると、安全な有名俳優ばかり。

国宝は、イケメン人気俳優とはいえ、私は知らない若手だった。

ただ、心配なのは、今年の邦画は、売上は、トップ企業が、全体の7割を占めていると言う。

寡占どころか、独占だ。

資本主義の病理だ。

沢山の映画が制作されないと、若手の映画スタッフは育たない。

映画は、総合芸術なので、多彩な才能のある専門スタッフが育つ環境が必要。

若い監督、俳優が、お金をかけずに、映画制作が出来る、マーケットも欲しい。

AIを使って、簡単にショートフィルムを作れる時代が来て欲しい。

血糖288  長崎の「丸ぼうろ」は美味しい。止まらない。

湖山G代表 サンダーバード会長 健康の駅副会長 日本棋院評議員

順天堂客員教授 湖山泰成

銀座湖山日記

Posted by shimada