人生の味
涙と共にパンを食べた者にしか、人生の味はわからないと言う。
私には、そのような経験はないが、笑いすぎて、ご飯が喉に詰まって死にそうになった事はある。
子供でもわかる味覚は、甘い、しょっぱい、辛いの三つ。
大人にならないと、その奥深さがわからないのは、苦さ。
作家の開高健が、言っていたが。
魚のはらわたの、ほろ苦さが、美味しい物を食べ尽くした酔人だけがわかる高級な味だと。
人生の最期に食べたいものは何か。
最近、思うのは、梅干しの乗った海苔茶漬けではないかと思う。
歳をとると、味覚が鈍くなり、食欲が衰えてくる。
だからこそ、微妙で繊細な味の違いに敏感になる。
若い時は、ソースの濃厚なフレンチ。
やがて、ヌーベルキュイージュとなって、イタリアンに変わる。
和食ブームもあり、鰻や天ぷらより、寿司となる。
先日、新宿の駅で、昼に出汁茶漬けを食べた。
夏バテだと思うが、美味しかった。
真夏の在宅蟄居週末は、毎日、根野菜スープとステーキで過ごした。
今日は、昼は和風鉄板焼き、夜はホテルフレンチ。
ホテルで好きなのは、朝食のベーコンエッグとサラダ。
所詮、子供の時から食べ慣れた物に、回帰する。
ああ、それで今でも、毎日牛乳を飲んでいるのか。
最近は、紅茶ばかりで、コーヒーは、外でしか飲まない。
自宅では、冷蔵庫で冷やした紅茶ばかりだ。
今も、それを飲んでいる。
酒を飲まなくなると、コーヒーは、重く感じる。
やがて、日本茶に変わっていくのだろう。
末期の水は、ウイスキーか、よく冷やした出汁にして欲しい。
お腹が空いて、甦えるかもしれない。
湖山G代表 サンダーバード会長 健康の駅副会長 日本棋院評議員
順天堂客員教授 老眼が気になる 血糖165
湖山 泰成