引退興行
名をなした経営者は、引退後も何か社会的活動をする人が多い。
それだけの能力も、社会的信頼もあるからだろう。
それよりも、気力、体力、知的好奇心が残っているうちに、業績の絶頂期に引退しているからだ。
しかも、後任の選択にも、成功しているのが条件。
自分の現職の時に、その期の利益だけを優先して、子会社を売却したり、不動産を流動化させたりして、利益の先食いをする経営者は、将来、尊敬される事はない。
株価ばかり優先して、株主と配当優先の経営は、医療福祉に相応しくない。
事業継続性を優先する経営とは、いかなるものか。
人の採用と教育。
未来を切り開く、新規事業への取り組み。
トップの最後の仕事は、後継者の育成と指名。
その準備も整いつつあるが、その後の本人は何をするのか。
演歌歌手ではあるまいし、引退興行とは言わないが、トップでしか出来ないことはある。
伝家の宝刀を抜く時である。
その後は、死を覚悟、全てを捨てる覚悟でなくてはならない。
ドラゴン退治となるか。
世の悪徳代官を切り捨てるのか。
派手な事はせず、ひっそりと、竹林の七賢の1人となり、お茶を淹れながら、この日記を綴る日々を送りたい。
もう、していると、言えない事もない。
この日記を書いていること自体が、引退興行の準備。
最近の舞台は、舞台効果に手が込んでいる。
湖山一座の座長引退興行の演目は、何になるだろう。
こんな事を夢想するのも、楽しみになるくらいになった。
これは、70歳の老いを、心も受け入れるようになったのかもしれない。
昨日、全国から優秀な中学生を集めた、科学セミナーを、東大で見学した。
私も、同様なセミナーを受けた経験がある。
この子達の講義での質問を聞けば、優秀な事がわかる。
嬉しい、楽しい。
自分も、物理学の学者に憧れた事があった。
それが、SFへの興味に繋がったのかもしれない。
未来は、君たちのものだ。
鉄腕アトムより、お茶の水博士になりたかった。
血糖156
湖山G代表 サンダーバード会長 健康の駅副会長 湖山泰成