名優か素人の本物か
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どんな映画にも、観るべきところはある。
こんなつまらない映画もあるのだと、感心する映画も多いが、それも楽しみ。
それも、良い映画を判断する見識をあげる事になる。
まずい食事も食べて、美味しい食事に感謝するようになる。
屁理屈みたいだが、人生、美味しいレストランと、面白い映画を求め続けた人間の結論である。
その面白い映画についてだ。
この冬、U-NEXTとネットフリックスを堪能した上で感じたのは、映画との違いだ。
と言うより、映画館で観る映画の意義とでも言おうか。
映画は、それを観た時の、人生の思い出なのだ。
好きな役者は、人生の友なのだ。
人生の盟友であり、戦友でもある。
その人生の友である、1人の名優が亡くなった。
若い時に、フレンチコネクション・パート2 や、ポセイドン・アドベンチャーで強烈な印象を私に残した。
そして、私は、全く異なる性格、人生を演じる役者の強烈な個性に関心を持った。
その後は、演技論を考えるようにもなった。
実在する歴史的人物と、それを演ずる役者の演技との差は。
次には、素人や、本人自身が、スクリーンに登場するのと、役者が演ずるのとの違いは。
最後は、演ずる事を禁ずるドキュメンタリーフィルムとは何か。
本人が、本人として事件を再現したり、演技するのは良いのか。
満腹の食後でも、飢えを演じられる名優。
本当に絶食を続けて、本当の飢え状態にまで追い込んでカメラに向かう役者。
どちらも有る。
生涯、強烈な自分の個性で役を自分自身にまで高めた役者。
演技論は、人格論にまでなってしまった。
銀幕で、出会った私の人生の友は、95歳になっていた。
最後の登場は、どの役だったろうか。
老人経営者役の私は、今日も舞台に上がる。
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湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 湖山泰成