臨床医学
泰成君は、何時も、父の書斎を借りて勉強していた。
立派な作り付けの机、木の重厚な本立て、パーカーの万年筆。
ライカのカメラも置いてあった。
消化器の内科医だった父の書棚には、臨床と書かれた厚い本が何冊も並んでいた。
父は、骨の髄まで臨床医だった。
患者の側にいて、治療をする医師だ。
昨日は、臨床栄養学の講演を聴講して来た。
湖山Gには、14000人の職員の内、1300人が栄養師、調理師。
湖山Gの栄養師は、患者・利用者の顔を見て、食材を選び、メニューを作って、自ら調理する。
そして、食べた人の感想を聞く。
病院の地下室で、電卓で栄養計算をするのは、物の栄養学。
美味しいものを食べてもらって、健康的に長生きさせるのが、生きた栄養学。
私が学会のシンポジウムで一緒に登壇した栄養学の教授は、何時もそう言っていた。
ならば、私は、臨床経営学だ。
理論よりも、現場で、問題に取り組む。
何時迄も、現場で、職員と共に闘う。
時々、乱闘になるが。
基礎医学を学んでおけばよかった。
学ぶ楽しみは、無限に残っている。
能登地震238日 血糖190 今日は蕎麦を茹でる。
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅理事
蝉の声で目が覚める 臨床経営士 湖山 泰成