民間医療福祉は、家族経営
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小学生の泰成君の自宅の周りには、お師匠さんが多数、住んでいた。
お茶、お花、着付け、編み物。
そろばん教室も、あった。
皆さん、自宅で教室を開いていた。
近くの大学生が、家庭教師をしていて、アルバイト先を探していた。
歩いて、1分の商店街は、全て、1階が商店で、2階に家族が住んでいた。
泰成君が通うのは、お菓子屋さん、プラモデル屋さん、電気屋さん、そして、月に一度は通う理髪店。
兄弟で開業していて、私は、いつも妹さんが担当だった。
その妹さんが、同じ仕事の店にお嫁に行った時は、寂しく思ったものだ。
豆腐屋さん、お肉屋さん、八百屋さん。
あの商店街の夕方の灯りの暖かさは、今の銀座の灯りに匹敵した。
小学生の泰成君には。
夕飯のお買い物に、お母さんについて行ったが、買い物籠は、重くて持てなかった。
お肉屋さんで、コロッケをあげてもらっている間に、揚げ物を一つ食べさせてもらった。
兎に角、昔は、サービス業は、全て、家内産業だった。
実は、お寺も、神社も、保育園も、クリニックも、中小病院も、全て、家族経営だ。
介護保険サービスのうち、デイサービスやグループホーム、特に訪問介護は、ほとんど個人事業者だと思う。
今、そういった事業が、廃業に追いやられている。
お国の、確信犯の政策だから、仕方がない。
これらの事業は、大企業に収斂されて行くしかないし、また、そうすべき事業なのだろう。
医療保険も介護保険も、一律単価で自由価格ではない。
事業で、サービス自体に、合理化できる部分は少ないと思う。
出来るのは、採用、教育、経営管理部門だ。
お国は、利益を家族経営者が搾取して、介護職員に払っていないと思っている。
大企業も、株主に配当として、利益を提供している。
医療福祉事業において、配当は、金利内とし、上限を制限すべきだと思う。
個人事業者を廃絶させて、大企業ばかりにさせたいとの政策が間違いだとも思わない。
資本主義の国なのだから。
ならば、福祉の根幹部分は、国営とは言わないが、自治体立、公営で、より、厚くしなければならないだろう。
あるいは、農協のような、大手生協のような事業体を育成すべきではないか。
現場職員に、安心して暮らせるだけの給与を保証する為には。
だから、湖山Gは、個人立から始めたが、自分が引退するまでには、民から公になる。
第三セクターでも、外郭団体でも、生協でも、財団でも良い。
湖山個人なき、アフター湖山の為に、湖山Gはもっと、もっと大きくなる。
この数年は、均衡縮小経営を心がける。
それも、やがて来るであろう、医療介護バブル崩壊の後の新たな成長時代に躍進する為だ。
自主廃業、倒産する事業を再生する為だ。
公立の保育、介護施設も、指定管理や民間譲渡が進む。
民が、民の在り方だけで、肥大するのは、心配だ。
民の発想と活力があって、官の公益性の双方を持つ、両利きの経営が理想だ。
新しい優れた経営には、新しい経営理念が求められる。
暑い夏には、熱い情熱が生まれる。
それにしても、暑い。
能登地震231日 血糖117
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅理事
冬が恋しい 湖山泰成