お寿司のヌーベルキュイージュ
関西からのお客さんを、銀座のお寿司屋で歓待した。
普段は、カウンターだが、お客さんと一緒だと、個室を頼む。
寿司は、カウンターで短時間で食べられる所が良い。
その場で、今日の生きの良い魚を聞いて頼むのも、最後まで、お好みを選べるのも、カウンターの楽しみだ。
でも、会議や接客だと。個室でお任せコースとなる。
その日は、懐石コースのように、小鉢が次々と出されて、なかなか肝心のお寿司が出てこない。
これでは、お寿司の前にお腹が一杯になった。
これでは、肝心のお寿司は、7貫くらいしか食べられないなと心配になる頃にやっと、お寿司が運ばれて来た。
きっかり、七貫である。
さすが。
配膳の順番、タイミング、量、とてもよく考えられている。
カウンターで、職人さんと会話をしながらのお寿司屋の雰囲気とは違う。
寿司屋と言うより、お寿司懐石料理だ。
中華のコースや、フランス料理のコースのように、出される順番が秀逸だ。
新作料理のお寿司懐石。
デザートまで含めて、これは、お寿司のヌーベルキュイージュだと閃いた。
私が20代の頃に流行った、フランス料理の革命だ。
重いソース料理のイメージだったフランス料理。
それが、日本料理を取り入れ、軽くて健康的な素材料理に変わった。
お寿司を入れた日本料理、懐石料理。
多分、円安でお金持ちとなった外国人旅行客の為ではないか。
外国人は、日本料理店であれば、すき焼きでも鰻でもお寿司でもなんでも出せると勘違いする事があると聞いた。
コース全体で、日本料理の雰囲気を保っているが、全て新作料理のようでもある。
老舗の料理ほど、時代の味として、進歩する。
インバウンドの銀座もそうなって当然だ。
医療のヌーベルキュイージュはあるか。
医療は科学で、進歩は当たり前。
でも、医療体制は、以前と旧態然だと批判される。
お客の見識も問われているのだと思うのだが。
頓珍漢な連想をした。
これも、既存の医療体制の変革が要求されていると感じているからなのだ。
銀座で、時代の風向きを知る。
銀座には、国内の風も、外国の風も真っ先に入ってくる。
夜風も冷たくなって来た。
パルスオキシメーター 97・97・97
体温36.6 血糖 リブレ不調につき計測できず
年の瀬 代表 湖山 泰成