シニアこそ現場へ行け

2023年8月6日

人口減で、働き手が少なくなっている日本。
定年を延長し、シニアとなっても、働いて欲しいと、政府は提言している。
湖山グループでも、医師、看護師、介護福祉師は、終身働いている。
しかも、現場で走り回っている。
現場から離れる事はない。
何故ならば、現場に全ての問題と、やりがいの全てがある事を、知っているからだ。
各法人も大きくなって、法人本部という、事務所本部が出来た法人もあるが、医師、看護師、介護福祉師が、本部の机に向かっている姿を見たことはない。
現場を走り回り、現場で檄を飛ばしている。
湖山グループの組織の問題は、管理職が、何層にも出来て、上に行く程、現場から乖離して、組織全体が無責任化している事だ。
はっきり言って、大企業病。
現場工場は、地方で、役員が東京にいる大企業製造業と似ている。
しかも、問題は、事務系の大幹部だ。
何故か、指導力を発揮する経営リーダーにではなく、経営責任を取らない、本社顧問相談役になってしまう。
私との間を、現場に責任感のなくなる役員が介在し、稟議決済権限と、人事の最高地位を占めてしまうと、組織は変革しない。
全て、無難な言い訳ばかりで、現状維持を許してしまう。
実は、パワハラセクハラ対処も、過去は甘く遅いと感じたので、グループ独立の調査チームを編成した。
弁護士、会計士をトップにして。
しかも、弁護士以外は、女性ばかりだ。
どうも、男性は、甘く、女性の方が、不正に厳しく、正義感がある。
とにかく、年配男性事務員は、どうも人の良い優しい御隠居になってしまうらしい。
これはこれで、医療福祉の組織には必要だし、現場の励まし慰め役になる。
社長以外に、会長、相談役、顧問ばかりが増えてしまうのだ。
でも、どうも、男は、偉くなると、自分自身に1番甘くなって来る。
組織全体が大きくなって、本当の責任の所在が不明になってしまうのだ。
最近の、大企業の不祥事を見ても、役員周辺は、知らなかったで済まそうとする。
現場の責任者の悪行だと、言い逃れをする。
それならばと、事務責任者も、現場施設の責任者に戻ってもらう事にした。
丘の上の統合幕僚本部や、提督は少なくする。
皆、艦長になって海戦に出てもらう。
法人本部、グループの統括本部を解体縮小し、私と、施設との距離、階層を少なくする。
下からの提案、稟議は、私自身が48時間以内に、決済し、直接返信する。
ネット社会のおかげだ。
湖山Gには、48時間ルールがある。
私に上申されて、48時間以内に、返事がなければ、それは、承認されたとする。
金曜日の夜の、メール報告、稟議も多い。
なんとか、今夜中に決済しなければならない。
私は、週末は忙しいのだ。
今の私の1番の経営課題は、グループ組織の再編。
責任感のある事務系幹部の、育成が問題となった。
これは、はっきり言って、組織上というよりも、私の甘さのせいだ。
現場の人間は、問題から逃げたり、誤魔化したり出来ない。
現場の責任者ほど、現場の苦しさ、大変さを共有している。
事務系幹部でも、女性は、より自分に厳しく、現場職員を無責任上司やクラーマー家族から守ろうとしている。
でも、知らんぷりをしているのは、男性幹部ばかりだ。
なぜなのだろう。
日本の組織文化の謎だ。
日本の経営ジェンダー問題は、女性優位で、男性の虚弱化。
この業界の特徴かもしれない。
現場への共感は、明らかに女性の方が上だと思う。
男性の代表として、女性に土下座するしかない。