一点豪華主義
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銀座の街には、高級時計の専門店が多数目立つ。
最近の事だ。
銀座8丁目では、昼間人通りのある中での、強盗事件もあった。
しかも、銀座通りで、日中最中に。
私でも、映画撮影かと思ったろう。
私の時代は、お金のある事を、車で競った。
クラウンや、セドリックは、部長や社長にならないと乗れないとか。
スカイラインGTを羨ましがったとか。
父の時代の医師の定番は、ライカのカメラと、ローレックスの時計。
特に内科医は、時計に凝っていた。
診察室で、患者も気づく。
内科医は、まず、脈を測らなければならない。
商売道具なのだ。
父は、晩年、プレゼントされたパテックスをしていた。
秒針がないのだ。
私は、どうやって脈を図るのかと質問した。
父は、自分くらいの経験者になると、秒針がなくても脈はわかるのだと笑っていた。
卓上の置き時計をさりげなく、見ていたのだと思う。
外科医は、違う。手術に邪魔なのだろう。
腕時計は、普段もつけていない雰囲気があった。
外科医は、スポーツマンみたいな、ワイルドな雰囲気な人もいたと思う。
内科医と外科医はなんとなく、雰囲気でわかるような気がする。
外科医の方が、仕草のメリハリがしっかりしていて、言動も合理理的。
内科医は、良く言えば、文学的。
私の思い込みだろが。
日本は、外国に比べて、商品が良質で安いと言われて来た。
最近は、日本も、良い物は高くて当たり前と、中国のようになって来た。
これからは、安くて面白いものだと思う。
それは、銀座に出来た、百円ショップを覗いて気がついた。
マクドナルド、牛丼吉野家、ユニクロ、ウォークマン女子、回転寿司、そして百円ショップ。
そういう新しい業態が銀座に開店する時、その店は、日本中で認知された事になる。
さて、次の時代は、如何なる業態、店が銀座に進出するのだろう。
高級ホテルと、先端医療ではないかと思っている。
パルスオキシメーター 96・97・98
体温36.5 血糖160
全部豪華主義 代表 湖山 泰成