運命の前日
運命の日の記憶は、誰にも残っている。
忘れたくても、忘れられない。
悲しい事ほど、忘れられない。
人に、喜ばせてもらった、助けてもらった事は、意外に心の奥底に封印されている。
だから、感謝すべき事を忘れないように、心がけないといけない。
明日、3月11日は、東日本大震災から12年。
もう、12年か。まだ、12年か。
地震当日、その瞬間はどこにいたのかは明確に覚えている。
忘れるわけがない。
永田町の政治家の事務所、ビルの12階。
エレベーターは、当然動かず、歩いて降りた。
その時の送迎の若い運転手が、登って迎えに来てくれた。
その職員のおかげで、ビルを降り、車で銀座に戻れた。
その若い職員は、今は、どこで働いているのだろう。
その彼を思い出す事は、最近はなかった。
運命の日の前日は、私は、何をしていただろう。
3月10日は木曜日。
当然、普通に銀座事務所で、仕事をしていたと思う。
でも、具体的な記憶は何もない。
そんなものだ。
普段の日々の生活が、突然に襲われて日常の生活が壊れる。
私は、その日以来、やがて確実に来る次の首都圏最震災の日に向けて戦って生きて来た。
永遠に、迎え撃つ準びが、完了できるわけではない。
未だに、怯える毎日でもある。
今日1日だけの残された人生だとしても、最期迄精一杯、湖山の一員として人生を全うしたい。
その強い意志は、失った事はない。
パルスオキシメーター 97・98・98
体温36.0 血糖 212
今を生きて、祈る 代表 湖山 泰成