持つ経営

病院や、特養ホームの経営再建について、相談を受ける事がある。
社長、理事長、院長といった、トップ、CEOにあたる人は、優しく、決断力に欠ける。
そういう人の下の、実務執行者COOは、これも決まって、実行力のない、サラリーマン事務員。
はっきり言って、能力に欠ける。
この、決断力に欠けるトップと、実行力のない、事務長のコンビが、多い。
どちらも、自分が、理事長であること、事務局トップである事に、満足して、自分のポストにしがみついているのだ。
次の展開は、病院、老人ホーム、都心本社の不動産価値が上がったので、赤字でも銀行が貸してくれる。
なまじ、資産があると、経営改善、リストラができないのだ。
赤字が継続できてしまうのだ。
そして、汗をかかない、中堅幹部が増える。
トップは、古くからの人間関係から、組織改革ができない。
最近不祥事を起こしたりしたテレビ局、合併も流れた自動車会社。
どちらも、役職者が、責任感もなく、己のポスト、首に汲々としているだけだ。
やがて、赤字体質を改善せずに、本社や工場を売る。
本社を売って、賃貸ビルに移転すれば、更に高い賃料を毎月払う。
高額な本社を売ったお金も、やがて底をうつ。
立派なホテルチェーンも、ホテル不動産の流動化などと称してファンドにホテル不動産を売ってしまう。
その時は、莫大な不動産売却益が出る。
その利益で、放漫経営が続き、配当として利益を流出させ、高い家賃を払い続ける。
これは、資産の身売り、タコの足食い。
少なくとも、親の遺産を売って、一時凌ぎをしているだけである。
本社を売って、赤字経営を継続した会社。
ホテル、病院の不動産を流動化させて、高い利益を一時的に社外に流出させた法人。
皆、何時の間にか、会社は、他社に買収されているか、消えている。
過去においては、そうだった。
日本においては、不動産の価値が高く、長期的には、都会不動産は値上がりを続けて来た。
持たざる経営と、持ち続ける経営。
湖山Gは、病院も、本社も、持ち続ける経営をしている。
これからも、そうして行く。
先代、先輩の遺産を食い物にはしない。
若い後継の社員に残していく。
不動産の維持だけではない。
常に新しい井戸を掘って、次世代に残して行く責任ある経営組織である。
それが出来て、経営理念と言えるのだ。
最近は、口先だけの綺麗事を言うトップが目立つ。
御隠居も古希にになると、小言が多くなる。
お許しあれ。
血糖225 酒よりケーキ
湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅副会長 日本棋院評議員 湖山泰成