均衡縮小の経営

経営学の本は、殆ど読んだと思う。
成長拡大経営、地域1番店経営、ドミナント経営、フランチャイジー、ボランタリー経営。
最近は、両手の経営と言うのもある。
高齢化社会で、高齢者医療介護の仕事は、成長前提だった。
でも、これからは、高齢者の絶対数も頭打ちになり、先には、減って行く。
少子高齢化社会では、施設介護サービスが必要と言われたが、少子の世界では、家族としての子供も減るが、施設で働く若者も減る。
結局、どこの世界にも、高齢者をお世話する若者は足らないのだ。
日本人は、人に、サービスしてもらうのが、大好き。
細やかで、優しい、真心のこもったおもてなし(こやまケア)も、気遣いも、大好き。
お客様も、働き手も、絶対数が減り続ける。
均衡縮小の世界、マーケット。
世界に羽ばたく、日本の介護サービスだと自信を持って、中国に進出した老人ホーム会社も多い。
でも、寡聞にして、まだ成功事例は聞いた事がない。
医療は、科学だが、介護は文化。
スウェーデンには、スウェーデンの。
日本には日本の。
中国には、中国の歴史文化習俗に基づいた生活介護がある。
車や家電のような、機器の輸出とは違う。
日本の介護は、日本で生まれ育まれた日本の文化。
ヨーロッパの介護と日本の介護は、バレエと日本舞踊くらい違う。
アメリカの介護と日本の介護は、西部劇のガンマンと、時代劇の武士くらい違う。
成長の時代から、人口縮小の時代に変わった。
でも、一度できた老人ホームや病院はそのまま残っている。
明らかな施設過剰、サービス過剰の時代が来た。
昨日、病院会で聞いた話も、後ろ向きの話ばかり。
民間病院の建て替えが、建築費高騰の為、諦めて廃院となった。
大学病院の建て替えが、行政からの補助金が貰えないため、中止となった。
今迄、地域の中核となって来た病院が存続できない。
介護保険も30年たった。
初期に建設された介護施設も老朽化した。
それらの建て替えは難しいだろう。
やがては、建築費高騰に合わせて、多少補助金は上がるだろうが、足りるとは思えない。
個人経営の地方の旅館も、都会の商店もいつの間にか、消えてしまった。
医療介護の中小個人経営施設は、激減するだろう。
他の業界の施設、店舗と同じように。
でも、銀座の店舗と違って、病院や老人ホームの建物は、それ以外には使えない。
国は、病院は減らす政策を取ってきた。
ならば、閉鎖する事が可能な補助金があっても良い。
事業の成長は、銀行も喜んで資金を貸してくれる。
でも、経営難で、閉鎖にお金を貸してくれる銀行はない。
これでは、倒産するしかない。
これからは、倒産する病院、特養ホームも増えてくるだろう。
登山は、登り坂よりも、下り坂の方が危険だ。
職員を不安にさせず、古い事業、施設を組み立て直す。
結果、均衡縮小の経営となる。
太るのは、容易いのだが、減量は難しい。
筋肉質で、脂肪だけ落とすのには、より、鍛錬がいる。
座り込んで、考えていてもしょうがない。
会議ばかりする幹部職員よ。
現場に行け。
とにかく、現場に行け。
問題も、未来への夢も、現場の職員が持っている。
それを、銀座の私の下に持って来て欲しい。

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湖山G代表 サンダーバード代表 健康の駅理事

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銀座湖山日記

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