シルバーからゴールド
介護や、教育、工事、現場。
現場で、体を動かし、頭も、仲間との連携もして、物を作り上げる。
子供、老人、家族を相手にする。
人間に人間として対応する。
これらの仕事は、複雑だが、やりがいもあり、社会から尊敬されていた。
今、欠けているのは、社会からの評価、尊敬だ。
利用者、家族からの感謝だ。
本来、尊敬される職種で、社会リーダーの医師、教師、役人も、人気がなくなった。
仕事が辛いのも、その割には、給料が報われないのは、昔から同じだ。
でも、苦労して尊敬されるより、楽してお金を求める人が多く、この職種を求めるようになった。
だから、もっと、楽して儲かる仕事、職種があれば、躊躇なく、そちらに行ってしまうのだ。
老人も、いつの間にか敬愛される、羨む存在ではなくなってしまった。
老人をシルバーと呼ぶようになったのは、半世紀前くらいからではないか。
シルバーは、働かなくても良い隠居者ではなくなった。
今の老人は、肉体も、頭も健在。
昔に比べたら、現場で、もっと働ける。
でも、日本の組織では、年長者は、自然に管理者になってしまっている。
でも、管理業務に能力、適正のある人は、高齢者には少ない。
これは、日本の社会、会社組織風土の病理だ。
組織の偉い人にならなくでも、人生の経験と意欲を活かせる職場を増やさなければいけない。
日本の会社組織は、50から、経営管理者を選別していく。
どちらでもない、個人で、自主的に働くあり方がないだろうか。
女性は、現場に立脚して働いて来た。
でも、男性は、そうでない人が殆どだ。
私は、年配の男性の為にも、考えている。
経営組織の為ではない。
男として生まれて、この仕事をしている男の人生の晩年の為だ。
今でも、管理職の資質とは何か、考えている。
能力でも、経験でもない。
若き者への、愛情と責任だと、それに尽きると、いつも、思い至る。
そう思えない人は、医療福祉教育には、相応しくない。
ましては、管理職など、あり得ないではないか。
私が、幹部に要求するものが、高すぎるのか。
現実が、厳しすぎるのか。
現在、湖山Gの法人組織は、合併統合を進めている。
私の直轄業務が多くなっている。
でも、その先、未来には、また、業務を分割し、誰もが自主的に経営できるような組織にしたい。
理想的すぎるのか、私の寿命が足らないのか。
職員の成長速度が遅いのか。
あるいは、社会の進歩、変化が早すぎるのだ。
全てが原因だとして、私の機構改革は、一気に進める。
血糖139 体重73.9 カステラを食べる。
現場から、未来から考える経営者 湖山泰成
