新入生初日の泰成君
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泰成君は、千代田区立の小学校に入学した。
バスと赤い地下鉄に乗り換えて、お母さんに付き添ってもらっての通学が始まった。
1人では、乗り換えが出来なかった。
1ヶ月は、母親が付き添ってくれたのではなかったか。
ランドセルは、大きく重かった。
四谷からの、御堀端の土手に並ぶ桜は美しかった。
泰成君の通う公立小学校の隣は、キリスト教の女子校で、ハーリーポッターの世界のようだった。
6年間で、その女子校の子と言葉を交わす機会は、一度もなかった。
今でも残念だ。
初日のクラスには、NHKのカメラが入っていた。
私の席は、1番前中央の教壇の前。
1年3組13番、湖山泰成君。
母親達も、教室にいたように思う。
緊張のあまりか、リラックスしすぎたのか、泰成君は、大きく欠伸をした。
その顔が、あまりに可愛かったのかどうかは定かではないが、その姿は、当日のニュースを飾った。
その日の給食は、カレーとコッペパンだった。
これが、泰成君のマスコミデビューの初日というわけでもなかった。
その前に、「お母さんと一緒」と言うNHKの番組にも母と一緒に出演したことがあった。
今でも続いている長寿番組である。
その後も、3・11 東日本大震災の時にヘリコプターで気仙沼まで飛んでいった事で、NHKには出演した。
そんな記憶が蘇る。
今日は、2箇所の入職式、仕事始めに挨拶に行く。
入職式、永年勤続は、人生にとって、大事だと思う。
親との、学友との、同僚との人生の思い出。
歳をとると、それだけが財産だと気づく。
子や孫との思い出がないのは寂しい限りだが、これは、自分のせいだから文句は言えない。
今日も、自分の人生の思い出を、湖山の新人と作る1日となる。
ありがとう。
今年も、首都圏大震災がないことを祈って。
血糖195 モーニングステーキと野菜スープとサラシア茶
前期高齢者の泰成君 湖山G代表 湖山泰成