洋画・邦画
近年の国内上映映画は、洋画よりも、邦画が中心となった。
泰成君は、洋画しか、関心がなかった。
テレビでの、映画上映も、洋画ばかりだった。
ランドセルを背負って通った、淀川長治の映画の友も、全て洋画の紹介だった。
映画は、イコール、フランス、イタリアの憧れの文化の象徴だった。
淀長さんは、アメリカ映画は、子供のものとしか評価していなかった。
日本は、外国の技術・文化・学問を歴史的にも吸収するのに、長けて来た。
日本の文化伝統の継承と、外国文化の吸収との両立に成功してきたと思う。
でも、最近の映画を見ると、2局分裂とも思える。
アジアも入れた、外国映画は、とにかく、設定も展開もアクションも、殺戮シーンも激しい。
邦画は、ほのぼの、優しく、ほんわか。
日本人で良かったと思わせてくれる。
優しい日本人に戻れる。
アニメ以外は。
最近、日本は、日本に回帰している。
外国の思想、価値観、戦争、対立に辟易しているのだ。
少なくとも、老いた泰成君は。
でも、映画の世界が、国内のドメスティック文化・価値観に、閉じこもってしまうのは、心配だ。
日本人ファーストと、世界に主張するつもりはない。
外国人ファーストを、日本では遠慮してほしいと思っているだけだ。
映画で、日本を発見する日本人。
日本人の日本文化が、少し、弱くなっているのかもしれない。
島国日本として、昨今は、鎖国したくなる気持ちもある。
銀座にインバウンド観光客が、いなくなって、静かな銀座に戻り、ホッとしている。
銀座は、偏狭な老人の街であっても、かまわない。
私が生きて、暮らしている間は。
血糖263 弁当と 蜜柑とキャラメルポップコーン。体重74.5 我が心を、スクリーンで覆う。 オペラ座の怪人 湖山泰成
